【PMS患者が語る】「精神が不安定って、どういうこと?」PMSを症状がない人・男性の人にもわかりやすく説明します【対処法もご紹介】
こんにちは、ブロガー兼フリーライターの、インドア海洋生物エイです。
20を超えた今、月経の症状が十人十色すぎて「びっくりぽん」な女性です。
月経前に辛い症状が出ることで、知られています。
ちなみに、PMSは理解が難しく、誤解やすれ違いによってたくさんの方が悩まれている、ということは、ご存知でしょうか。
例えば、PMSの時期の相手に対して、こんなこと思ったことありませんか?
「彼女が月経近くになると会ってくれない。どうして支えさせてくれないんだ?」
「私は月経がきても全然平気。本当にPMSなんて存在するの? 甘えじゃないの?」
「精神が不安定って、どういう状態かよくわからない」
お医者さんや患者さんが書いたサイトを見れば、症状の中身はわかります。
例えば、こんなことが書いてあります。
「月経前に精神が不安定になる」「ひどいと死にたくなることもある」などなど。
だけど、いまいちピンと来ない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、元文学部エイが、生理がない、生理が軽い、という方にもわかりやすく、PMSのときの精神状態を説明していきます。
これを読めば、PMSの人のことが、よくわかるはずです。
具体的に想像しながら、読んでみてください。
少しでも参考になれば幸いです。
PMSの「精神が不安定な状態」って、どういう状態?
精神が不安定、といわれても、わかりづらいですよね。
ここで言う「精神」とは、心の状態、そして、心をコントロールする力のことです。
これらが不安定になると、どのような感覚に陥るのでしょうか。
誰でも経験しうることで、例えてみましょう。
症状1 「夜更かし、もしくは徹夜明けの辛さ」
PMSで精神不安定な状態になると、まず判断力が鈍り、ぼんやりと霞がかった意識の状態になっています。
外の情報がうまく認識できません。
例えるなら、夜更かしをした次の日、もしくは徹夜明けです。
頭が痛くて、ぼんやりして、何を言われてもまともに返せません。
イライラしやすかったりもしますよね。
体は重力が増しているみたいに、重くでだるい状態です。
PMSの症状に悩まされている人は、この状態にさせられています。
前日しっかり寝ていても、強制的にこの状態にあるのです。
ちなみに私の場合は、長いときは2週間続きます。
一月の半分です。
症状2 「一番嫌なことがあった日の辛さ」
もう一つが、悪いことばかり考えてしまう、明るいことを考えられず涙もろくなる、という症状があります。
気分が沈んでいたり、動けなくなったりする理由です。
一番嫌なことがあった日を思い出してみてください。
上司に怒られた。
ひどいことを言われた。
大切な存在をなくした……など。
しばらく立ち直れないくらいの、辛いことがあった日です。
同じことを繰り返し思い出して、涙が止まらない、なかなか眠れない日、ありませんか。
これもまた、PMSの人の精神状態とよく似ています。
何も辛いことがなくても、気持ちだけが強制的に辛くさせられてしまうのです。
症状3 「やらかした後」「いじめ」「孤立」
どうして「死にたくなる」ほど追い詰められてしまうのか、に対する答えがこれです。
何を言われても傷つくし、そんな自分にも落ち込む、の繰り返しをする人もいます。
想像してみましょう。
この感覚は、周り全員が敵になったときの感覚と似ています。
何かやらかしたあとの職場の空気。
自分がいじめのターゲットになった学校の教室。
気まずい家庭の食卓……。
普段なら気にならないような、視線のそらし、細かな言動が気になり出します。
周りの人が、自分の悪口を言っているような気がしてしまいます。
延々と責め続けられている、と感じてしまいます。
自己肯定感は下がっていきます。
「自分はだめなやつなんじゃないか」と思い始めてしまいます。
期間が長引くほど、自信をなくしていき……「死にたい」と思うこともあるでしょう。
重いPMSの症状を持つ人は、この真っ只中にいます。
仕事場、学校、家、場所を問わず、強制的に24時間この感覚にさいなまれます。
おさらい:PMSへの疑問を解消
PMSの精神状態について、説明してきましたが、ここからは、最初に挙げた疑問に答えていきましょう!
「彼女が月経近くになるとあってくれない。どうして支えさせてくれないんだ?」
辛いときほど、そばにいさせて、支えさせて。
身近な人であるほど、思いが強いほど、そう思いますよね。
ところが、PMSの状態にあるとき、本人にとって、他人が脅威になる可能性があることを、思い出してください。
どんな言葉も、仕草も、敵意に見えているかもしれません。
何をされても、傷ついてしまう状態にあるのです。
PMSの症状を持つ人の中には、症状のせいで自分が傷つかないよう、距離をとる人がいます。
相手を好きでいるために、そして自分自身を好きでいるために、必要なことなのです。
労ってくれている気持ちは伝わっているはずです。
辛い期間が明けたら、めいいっぱい、甘やかして、笑わせてあげましょう。
そっとしてあげるのも、一つの愛の形です。
「本当にPMSなんて存在するの? 甘えじゃないの?」
一言にPMSと言っても、症状は十人十色、非常に多様です。
このことは、PMSに限らず、月経全般にいえることです。
月経前に限らず、月経中も、様々な症状が現れる場合があります。
例を挙げてみてみましょう。
・腹痛
・お腹がくだる・ゆるくなる
・腰痛
・頭痛
・貧血
・イライラ
・涙もろさ
・憂鬱感………などなど
このうち一つだけあてはまる人もいれば、複数当てはまる人もいます。
全部あてはまる人もいらっしゃるでしょう。
同じ腹痛の症状でも、日常生活に問題ない程度の人もいれば、脂汗が出て起き上がれないほどの人もいます。
↓漫画「生理ちゃん」に関する記事で、体験談を含めたものを見つけましたので、参考にご覧になってください。
www.fnn.jp 「生理なんかで休んで」と、考えてしまう気持ちもわかります。
生理は、女性のほとんどが持っている、生物的な性質です。
生理の症状に耐えて仕事をしている人と、生理の症状で仕事を休む人がいるなんて、信じられないことでしょう。
「勝手に休んでずるい」
「他の女性は生理でも働いているのに、どうして働けないんだ」
そう思うことは、おかしなことではありません。
理解できない、と怒りや理不尽さ、憤りを感じることでしょう。
それでは、休まなければならないほどの症状とは、どんなものでしょう。
想像してみましょう。
自分の一番体調が悪いときや、病気で入院した時などを思い返してください。
自分に経験がなければ、身内の体験や、ドラマのワンシーンでもかまいません。
一番苦しそうなとき、辛そうなシーンを思い浮かべてください。
汗だくになって、息をするのも辛い。
食欲がわかない、気持ちが悪くて吐きそう。
内臓の内側を叩かれているように、ひたすら痛い。
頭をバットでガンガン殴られ続けてるみたいだ……。
必ずしもこの症状ではないかもしれません。
しかし、症状の度合いに関しては、大袈裟ではないでしょう。
症状を軽くする対処方法はないの?
ここからは、PMSに悩んでいる人がいる場合、アドバイスできるような対処法を紹介します。
アドバイスの際の注意点もあるので、是非お読みください。
婦人科にかかる
月経に関する悩みは、多くの女性が我慢しがちです。
しかし、中には重大な病気に繋がる症状のものもあります。
日常生活に支障が出る症状のときは、必ず病院にかかりましょう。
ピルで軽くなることもある
ピルと聞くと、「避妊」のイメージがあって、抵抗を感じるかもしれません。
ところが、このピルが、救世主になる場合があります。
実はピルによっては避妊効果だけでなく、精神を安定させることができるものがあるんです。
例えば、「ヤーズフレックス」というピルが救世主となった場合があります。
このピルを使い始めてからは、生理前の症状がかなり落ち着いたのです。
号泣したり、ベッドから起き上がれないほどの重い症状の場合です。
しかし、ピル服用後、号泣するほど落ち込むこともなくなり、単純作業ならできるようになったのです。
人によって副作用が出たり、相性があったりもするので、詳しくは婦人科の先生と相談してみましょう。
【注意点!! 】友人や恋人など、月経の悩みを抱えている相手に勧めるなら
本人にアドバイスするとき、一つ重要な注意点があります。
それは、PMSの期間を必ず避けることです。
PMSの症状に悩まされているとき、相手は精神が不安定な状態にあります。
このため、不快感や不信感をあたえるだけでなく、大きく傷つける可能性があります。
PMSを大きなコンプレックスに感じている人もいるからです。
本人が元気なときに、さらっと紹介してみてください。
そして、相手が嫌がっているそぶりを見せたら、さっと引きましょう。
深追いは相手を追い詰めてしまいます。
まとめ: PMSの相手には「距離」をあげて、休ませよう
PMSには、定期的に元気な期間が戻ってくる、という特徴があります。
これはあらゆる精神疾患と、大きく異なる部分です。
元気な状態が少しでもあるのは、本当に幸いなことです。
だからこそ、症状のあるときだけは、「距離」を与えて、充分休ませてあげましょう。
職場との距離。
相手との距離。
仕事との距離。
などなど、必要な「距離」は本人にとってとてもありがたいものです。
「距離」があればこそ、元気に戻ってこれるのです。
PMSの期間中に受けた傷は、普段の傷より深いものになることもあります。
追い詰めたり、責めたりすれば、できたはずの仕事ができなくなり、未来を奪うことにもなりかねません。
それだけ重要なことなのです。
また、ネットなどで記事を読んでいると、PMSの方には、頑張り屋さんが多い印象です。
PMSの症状のときにできなかった分、頑張る気持ちが膨らむので、自然とモチベーションが上がるのでしょう。
きちんと対応すれば、長くそばにいてくれるはずです。
この記事が、少しでもPMSの方と、その周囲の方の助けとなることを、心から願います。
精神的な症状が重めなPMS持ちの一人、エイでした。