バイトのテストと母の納豆
バイトのテストが受かりません。
実はここ数日、だいぶ諸々の調子がよくなってきたこともあって、試しにアルバイトに応募してみたんです。
こんなご時世ですから、電車通勤のいらない在宅入力バイトを選びました。
しかし、一筋縄ではいかなかった……。
書類選考は問題なく通りました。
問題なのは、その後のテストです。
入力バイトの「入力」作業がちゃんとできるかどうかのテストがあるんです。
2つテストがありました。
1つめは、案外なんとかなりました。
2つめがだめでした。
しかし、そこまで困ることもありませんでした。
だって、このテスト、5回までなら繰り返して受けられるし、しかもカンニングあり。
まぁ、5回めまでにはどうにかなるだろう、とたかをくくり、2回めに挑戦。
1回めの反省を生かして、ちゃんとマニュアルを見返しての挑戦です。
だめでした。
3回め、今回はプライドを抑え込んでカンニング方式です。
1問ごとに、マニュアルと答え合わせを繰り返します。
……だめでした。
4回め、よく見たら、解答欄の近くにヒントが書かれていることに(ここでようやく)気づき、これは行ける! と意気込んで……
…………あえなく玉砕。
ラスト5回め。もう目はうつろで死んだも同然。
何が悪いのかもわからず、朦朧としながらも、必死にタイピングを繰り返し、何なら問題作成者の意図を読み取ろうと神経を張り巡らせ、何回も回答を見直して……。
最後の問題に行く前に「不合格」の文字。
どうやら、一番最初に受けたときより点数が悪かったようです。
気分は絶望です。
はぁ……。
自分は就職に失敗(というか、就職したけど実質倒れて退職)したというのに、バイトもできないのか。
社会不適応者じゃないか。
もう何もできることなんてない。
あぁ、自分はこれからも永遠と親のスネをかじり生き続けなければならないのか……。
肩身の狭い、「寄生状態」「パラサイト」「無職」「ひきこもり」のレッテルを貼られたまま……。
バイトのテストを受ける前は「落ちても泣かないぞ!」と決めていましたが、すっかり意気消沈。
涙も溢れて止まりません(なにせこのテストだけで、半日以上を浪費したんですから)。
一体これから身の振り方をどうすればいいのか。
そもそも、他のアルバイトができる気もしない。
何もかもだめだぁ……。
「こんなご時世だしさ」
と、珍しく母が優しく私に問いかけました。
「楽しく過ごしたら? そのほうが良いよ。ゆっくりやんな」
……今度は別の意味で涙が止まりません。
「うわぁん、お母様あああああ!」
と喜びのハグを表した私に
「うるせぇ! くらえっ ハァッ!(口臭)」
と浴びせられたのは、納豆臭い吐息でありました。
仕方がないので、もう少しのんびり構え直すことにしました。
というか、よくよく考えたら、八方塞がりなら、無理にあがいて怪我をするより、地面に絵でも描いている方が幾分が幸せかもわかりません。
そのうち、いい考えが浮かぶまで、今しばらく、お暇です。